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アラタナ+Special Talk

アラタナ+SIMONE INC.ムラカミカイエ様

これからのメーカーやブランドは消費者との対話をしなければ、忘れられる存在になってしまう

濵渦
ムラカミさん初宮崎!いらっしゃいませ(笑)本日はよろしくお願いします!!

さて、ムラカミさんは「ISSEY MIYAKE」での経験を経て、SIMONE INC.を設立して、現在、国内外のブランド各社のブランディグを手掛けてきているわけですが、今後のWEBができるブランディングについてのお考えをお聞かせ頂けますか?
ムラカミ様
ソーシャルメディアが人々の生活に浸透している昨今、ブランドやメーカーは消費者への接し方を変えていく必要性が高まっていると感じています。
これまでのブランディングは、消費者から距離を置く事で、「ブランドに対する憧れ」を大きくする手法で成り立っていた部分もあると思います。しかし、現在では消費者と距離を置いた瞬間に、ブランドは忘れ去られる一歩目を踏みだすことなります。 また、今や製造するためのインフラも整っているので、誰でも商品を作ることのできる時代になってきています。
さらに、商品の価値が薄まる期間も短くなり、すぐにコモディティー化していきます。

日本のメーカーが置かれている苦境は必然的で、例えばアップルの様に、企画力があり、商品の良さをプレゼンテーションできる会社だけが評価される時代になっています。

ムラカミカイエ様

積極的に消費者とコミュニケーションすることで、消費者を理解していくことが重要に。

濵渦
なるほど、確かに企画できる会社が強いってのはありますね。
最近聞いたことなんですが、大手販売店はメーカーに対して販売数をコミットをする代わりに、作って欲しい商品を要求しているみたいですね。
実際に現場で販売している会社だからこそ聞ける「消費者ニーズにマッチした企画」が打てる。メーカーとしての作る能力に対する価値が低くなってきた時代なので、企画力が一番重要なんですね。
ブランドやメーカーの物を作る能力が低下したのでしょうか?
ムラカミ様
下手になったというよりは、消費者ニーズが多様化して、その多様性に作り手が追いつけていない様に感じています。

今後、ブランドやメーカーが置かれる立場は、「大量生産型のコモディティー化に沿った戦い」か、「小さくセグメント化された消費者から圧倒的に支持される商品作りを行う」かの2つになるでしょう。しかもその流れは、どんどん加速していきます。

「大量生産型のコモディティー化に沿った戦い」は体力勝負になるので、今後は後者の「小さくセグメント化された消費者から圧倒的に支持される商品作り」が重要になると思います。
そのためには、「いいものを作る」そんな根本に回帰していくんだと思います。
ちなみにここで言う「いい物」は、売り手目線の「いい物」ではなく、買い手目線の「いい物」。消費者が本当に欲しがる商品です。

つまり、これからのブランドやメーカーは、積極的に消費者とコミュニケーションすることで、消費者を理解していくことが益々重要になるでしょう。

濵渦伸次

これからは小さな会社が有利になる時代。

濵渦
ムラカミさんがお話される、「これからのブランドやメーカーにとって重要なこと」は小さな会社の方が有利に感じますね。
ムラカミ様
そうですね。まさにこれからは小さな会社が有利になる時代だと思います。
小さな会社は意思決定のスピードも早いし、より消費者に近づける。

WEBがブランディングに変化を与えている流れはこれからも激しくなると思います。
例えばアーティストなどは、プロダクションを通さずYoutubeなどのソーシャルメディアで自己ブランディングして売れていく時代です。

ブランドやメーカーが旧来から続けている広告を出稿して、代理店などに任せてしまっているプロモーションは消費者から見破られてしまい成果が出なくなるでしょう。
これからは消費者が求める情報を提供していくプロモーションをブランドやメーカー社内から発信してく必要があるでしょう。

そうなれば最終的には商品そのものがプロモーションになっていきます。
ブランドやメーカーが消費者と対話を通して「いい商品を作っていく」。本当にそこが重要になっていくと感じています。

濵渦伸次、ムラカミカイエ様

ムラカミカイエ様プロフィール
  • 株式会社三宅デザイン事務所で三宅一生に師事し、「ISSEY MIYAKE」他プロジェクト指揮する。
  • 2003年SIMONE INC.設立し、国内外多数のファッションブランドのクリエイティブディレクション、コンサルティングを手掛ける。
  • GOOD DESIGN AWARD他受賞。文化事業を通して災害復興に貢献する SAVEJAPAN! PROJECT 発起人を務める。