スペシャルコンテンツ
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アラタナ+Special Talk

アラタナ+さくらインターネット株式会社田中邦裕様

「働きやすさと働きがい」

今回のスペシャルトークでは、インターネットインフラサービス事業の老舗にして国内最大手、さくらインターネット株式会社の田中邦裕様をお迎えし、対談させて頂いた模様をご紹介いたします。
エンジニアの採用や、新しく取り組んでいらっしゃる組織づくりについてお話して頂きました。

山本
今回、田中さんとお話ができると決まったときにお伺いしたいと最初に思ったのが「エンジニアがモチベーションを切らさずに働いていくにはどうしたらいいのか」です。アラタナはエンジニアの割合が多いので是非参考にさせていただきたいと思いまして。
田中様
そうですね、やっぱり「すごい人と働きたい」という思いが皆さんあると思います。すごい営業と働きたい、すごいエンジニアと働きたいとか。すごい人と働くと刺激を受けますよね。ぬるい環境で、ぬるく仕事していると、ぬるい感じにしかならない。

田中邦裕様 さくらインターネット株式会社

月岡
田中さんのブログ記事で働きがいと働きやすさについて書かれている記事を読んだのですが、実際に働きやすさの提供や社員の成長を促すような動きはどんなアプローチをされているのでしょうか。

田中邦裕様 さくらインターネット株式会社

田中様
生々しい話ですが、働きやすさの提供は給与を上げることですね。昨年は「給与を二割上げる宣言」をしました。給与が上がって嬉しくない人なんていませんよね。
あとは派遣社員や契約社員の人を正規雇用にするとか、労働時間を短くするとか、会社の事務所を広くキレイにするとか、交通費を全額支給するとか。そういった会社が社員に提供できるサービスみたいなことを働きやすさと考えています。
でも、働きがいは社員に自分で感じてもらうしかないので、「働きやすさは会社が提供するけれど、働きがいは自分で見つけてください」という方針がいいと思っています。例えば受注できたとか、キャンペーンがすごく成功したとか、イベントをやりきったとかそういうことが働きがいに繋がるので、自分の努力がないと働きがいなんて得られない。好きにやってもらうことが重要でやっぱり、責任感ってやらされ仕事ではつかないですよね。働きやすさと働きがいを切り分けて、会社としてやれることを考えるのがスタートでした。
会社が働きやすさを提供すると、「ここまで会社がやってくれているのだから成果をださなきゃダメだよね」という危機感が社員の中に生まれているんじゃないでしょうか。
エンジニアは特にそうだと思います。
実際、ごくごく最近そういった話を社内で聞くようになってきました。これもモチベーションになっていると思います。
月岡
さくらインターネットさんのエンジニアはデータセンターで働く人とアプリケーション系で働く人で大きく分かれているのですか。

田中邦裕様 さくらインターネット株式会社

田中様
いまのスキルセットでいうとデータセンターで働くエンジニアが100人近くいます。
アプリケーション開発系は30人くらいしかいなくて全体からするとマイノリティです。
最近、組織をシャッフルして、自分が将来やりたいことで自分の所属部署を決めてもいいというルールにして組織を再編したんですよ。
280人が全員、6グループの中から所属する部署を自分で決めてもらいました。
山本
部署をシャッフルするなんて思い切った判断ですね。何かきっかけがあったんですか。
田中様
業務と自分の所属する組織を分離しようと思いました。同じ業務をずっとやり続けていると、どうしても組織が硬直化してしまうのでよくないと考えています。他の組織がよく見えてしまう場合もありますが、自分で組織を選べるようにすると、言い訳が言えなくなる。データセンターにいてもアプリケーション部門の合宿に参加しなければならなくなるし、アプリケーション開発を覚えないといけなくなる。2,3年後には組織だけでなく、自分の業務は自分で選ぶっていう風にしたいなと思っています。
大きな組織改編を行ったので2月の初評価がどうなることやら心配です。アラタナさんは技術者の評価は普通にヒエラルキーで行われているのですか。

田中邦裕様 さくらインターネット株式会社

山本
そうですね、それもひとつです。
田中様
その点でいうと、うちはヒエラルキーがなくなったんですよね。フラットになって役員の下はすべて現場って感じです。グループはあるけど、全部横ならびなんですよね。なので、上下関係がない。ヒエラルキーがあれば誰が誰の評価をするって分かりやすいのですが、それがフラットになっています。やはりヒエラルキーは必要なのかという議論にもなりますが、無くしたいと思っています。
部署が1つの業務に紐付かないようにするのを一番重要視しています。
ただ、困っていることもあって、社員の自主性を尊重することに力をいれると私がやりたいなと思ったことが社内で通らないこともあります。最近でいえば、沖縄に事務所作りたいと提案したのですが実現しませんでした。
以前は「あなたはこのチームで働いてください」とお願いしていましたが、今は社員自身がやりたいと思った部署に所属してもらうことにしていますので、思い通りにいかないこともあります。
自主性に任せると、社員にそれをやりたいとまず思ってもらう必要があり、事業を先にたたせることができないのでこれが今の課題ですね。
山本
社員のやる気を会社の思惑どおりに持っていくのは大変そうですね。本日はありがとうございました。
田中 邦裕(たなか くにひろ)様プロフィール
  • 1978年大阪府生まれ。
  • 1996年、国立舞鶴高等専門学校在学中にさくらインターネットを創業しホスティングサービスを開始。
  • 98年に有限会社インフォレスト設立後、翌年にさくらインターネット株式会社を設立して社長に就任。
  • 05年に東証マザーズに上場。
  • https://www.sakura.ad.jp/