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アラタナ+Special Talk

アラタナ+ユナイテッドアローズ重松理様

ネットショップで夢を見たっていいじゃないか。

今回のスペシャルトークでは、株式会社ユナイテッドアローズの名誉会長である重松理様を株式会社アラタナにお迎えし、対談形式の講話を頂いた様子をご紹介致します。

数十年もの間、日本のファッション業界でトップを走り続けてきた同社の軌跡とEC事業に見据えるビジョンとは?どうぞお楽しみ下さい。

濵渦
宮崎までお越し下さって本当にありがとうございます。
お伺いしたいことはたくさんあるのですが、まずは「とにかくその若さの秘訣が知りたい!」という質問がアラタナ社員から非常にたくさん来ていたので、
重松さんご自身が若々しくあるために心がけていることは何か、教えていただけませんでしょうか?
重松様
肉体的にはやっぱり年をとってきた、という実感がありますが、同じ年代の人よりは気持ちが元気かな?という自覚はあります。
他に若さの秘訣かなと思うのは、仕事を仕事だと思っていないところでしょうか。
私は仕事と遊びの境界線がいい意味で曖昧なんです。
昔からずっと、やりたいことをやりたいときに、やりたい人と一緒にやってきました。
そうやって好きなことに一生懸命打ち込んでいられるうちは、あまり老けずにいられるのかもしれないですね。

株式会社ユナイテッドアローズ重松 理様

濵渦
やりたいことをやりたいときに、やりたい人と一緒に、というのはとても素敵ですね。
日本で有名な二つのセレクトショップ「BEAMS(ビームス)」「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)」の両方を立ち上げた、奇跡のような方だなと思ってずっと尊敬していたのですが、創業当時の印象的なエピソードなどありましたらぜひお聞かせ下さい。
重松様
「BEAMS(ビームス)」オープン当初は、とにかく社会的な信用がなかったので苦労しました。売るものを仕入れることがまずできなかったんです。

海外の普通のショップで、「この商品をこれだけ買うから少し安くしてよ」等と交渉しながら仕入れをするしかなかったのが、大変でした。

東京・原宿にある6坪の小さなお店でしたが、それでもお店のスペースが埋まる量の商品を確保するのが本当に大変で、半分はスタッフの休憩スペースとして使っていたほどです。

ところがファッションの力ってすごく偉大で、めいっぱいおしゃれをしていくと、仕入れ先の人もだんだん気にかけてくれるようになるんですよ。
だから私は心がけていつもめいっぱいのおしゃれをするようにしています。
そうして少しずつ仕入れ先が確保できるようになったり、知り合いの人が増えてきたりして、事業が軌道に乗っていきました。
濵渦
その後、株式会社ユナイテッドアローズを設立し、「UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)」をオープンされるわけですが、創業当初から、今のような規模を目指して経営されていたのでしょうか?
国内外でこんなに注目される有名なショップになることを想定されていましたか?

濵渦伸次、株式会社ユナイテッドアローズ重松 理様

重松様
当時はとにかく精一杯やるだけで、ここまで大きくなるなんて想像していませんでしたが、一つずつ目の前の目標をクリアしていって、その次、更に次、と進んできた結果、現在があります。
私は完全なる有言実行タイプなんです。
まずは大風呂敷を広げて「こうなりたい!これをやりたい!」と宣言する。
それから、実現するために必要な行動を逆算していくやり方で、ここまできました。
濵渦
事業を進めていく中で特に気を配っていらっしゃることって、ありますか?
重松様
ファッションが大好きだけれど、ビジネスとしてやっているので、目標管理と生産性が重要だと常に考えています。

当社は「店はお客様のためにある」という社是のもと、お客様満足度を高めることが最優先の課題で、そこは生産性につながっていくものです。

「理念経営」と表現しているんですが、全社員がこれを徹底して行動に落とし込んでいますね。
濵渦
社員数が増えていく中で、重松さんの考え方、会社の目指す方向性を浸透させるのって大変なのでは…?
僕はまさに今そういう悩みを持っているので、どのようにして全社員にその考え方を伝えているのか、教えていただきたいです。
重松様
目標を設定して、それを達成するための動きを逆算する段階で、その考え方を使うようにしています。
会社が大きくなって、社員が増えてもやることはいつも同じです。

社員全員が「1年後にこうありたい」という姿をイメージするところからスタートします。

そしてそれを数値化することで目標として設定し、目標を達成するための行動に落とし込んでいきます。
個人・店舗・事業単位でずっと続けているやり方で、
これを続けてきたことで、当社の社員は皆「お客様満足極大化のために何をするべきか」ということが、すべての判断基準として浸透しています。
濵渦
目標の数値化、逆算など、基本的なところがやはり重要なんですね。
最後に、私たちアラタナはネットショップに関する事業を行っているので、ネットショップについて少しお話させて下さい。
重松さんご自身は、ネットショップで自社の製品を販売することについては、どうお考えになられていますか?
重松様
実はもう20年以上前にECについては検討を始めていました。
大手の通信会社などがこぞってEC事業に乗り出そうとしていた時期に、私のところにもECをやらないかという話が来ていたんです。
でも当時そういった話はすべてお断りしていましたし、この先も一切やることはないだろうと思っていました。
触れない、着られない、という状態で洋服を販売するなんて考えられなかったんです。
いろいろなところからECの話をいただきましたけれど、とにかく画面の見た目から何からすべてが納得できなかった。
ECは絶対にやらない、と決めていました。
今から10年ほど前に偶然スタートトゥデイのことを知る機会がありまして、「あぁ、次の時代はこういう人達が引っ張って行くんだな」と確信して、彼らと一緒ならとZOZOTOWNでECをスタートさせました。
濵渦
実際にネットショップを始めてみて、どうでしたか?良かったこと、悪かったことを教えてください。
重松様
ECを始めて約10年になりますが、後悔していること、困ったことは、今まで何もありませんでした。
よかった、と思うことは本当にたくさん!
まず24時間買い物ができるってすばらしいですよね。
ネットショップって本当に便利だなと思います。

濵渦伸次、株式会社ユナイテッドアローズ重松 理様

濵渦
重松さんからネットショップに対してここまで前向きなコメントがいただけるとは思っていませんでした!
実際ネットショップでお買い物をすることって、ありますか?
重松様
もちろんです。
私もすっかりネットショップが大好きになって、つい先日も気に入った靴があったので色違い・素材違いなどまとめて買いました。
欲しいものを欲しいときに買うことができて本当にうれしいです。
一度買い始めるとやめられないですね、ネット通販は(笑)
濵渦
そのようなお話を聞くとなんだか一気に親近感がわきます。
ネットショップのヘビーユーザーでいらっしゃるようですが、今後のEC業界に期待することがあれば、ぜひ教えてください。
重松様
これからのネットショップは、やり方次第でもっともっと面白くなると思っています。
店内のレイアウト、外観など、実店舗では到底実現できないようなことが、ネットショップならできたりする。
それって本当に素敵なことだと思うんです。
ワンクリックで買い物できるとか、とにかく見やすいとか、そういうことも大切なのは分かりますが、個人的にはそういう部分ではなく、仮想の世界だからこそできる仕掛けを充実させていきたいんですよね。
利便性だけを追求するのではなくて、ネットショップで夢を見たっていいじゃないか、と思っています。
濵渦
重松さんならではの、すばらしいご意見ですね。
アラタナでそのようなことが実現できるように、がんばってみます!
本日は本当にありがとうございました。

濵渦伸次、株式会社ユナイテッドアローズ重松 理様

重松 理(しげまつ おさむ)様プロフィール
  • 株式会社ユナイテッドアローズ 名誉会長
  • <略歴>
  • 1949年、神奈川県逗子市生まれ。
  • 1973年、明治学院大学 経済学部卒業後、婦人服メーカーにて営業を経験。
  • 1976年、セレクトショップの草分けとなったBEAMSを企画提案し、立ち上げに携わる。
  • BEAMS第1号店の店長を皮切りにプロデューサー的役割を果たし、株式会社ビームス常務取締役を経て、1989年に退社。
  • 1989年、株式会社ワールドとの共同出資により株式会社ユナイテッドアローズ設立。代表取締役社長に就任。
  • 2012年4月に取締役会長に就任した後、2014年6月より名誉会長。
  • http://www.united-arrows.co.jp